投稿日:2026年9月28日 作成者: freeasia2011_03
https://freeasia2011.org/japan/archives/74959月26日、午後2時より、東京九段下会議室にて、第16回アジアの民主化促進する東京集会が開催されました。参加者は約50名。
【第一部】
ぺマ・ギャルポ会長の開会あいさつの後、テンジン・ツゥンドゥ(Tenzin Tsundue)氏が登壇。テンジン氏は、亡命チベット人2世として、1973年にインド・マナリの道路脇のテントで生まれ、ダラムサラのチベット人学校で学び、1997年に大学を卒業すると独りでインド西北部からチベットに潜り込むが拘束され「外国人」として強制送還されました。ムンバイ大学大学院英文学修士、詩人、作家、フリー・チベット(チベットに自由を)のアクティビスト。日本でも『独りの偵察隊』が、書肆侃侃房から翻訳発行されています。

テンジン氏は多くの映像を映し出しながら講演を始め、まず、チベットという地域が、南にはインド、ネパール、バングラデシュがあり、東には中国、西にはモンゴルと、ある意味、アジアの中心部に位置していることをまず指摘しました。そして、チベットを発する河川は、インドのインダス川にも中国の黄河にもその水源として存在しており、古代の二大文明を生み出したと述べました。同時に、チベットからの河川はメコン川に流れ込み、ビルマ、タイ、カンボジアにも、またバングラデシュにも至る、つまりチベットはまさにアジアの水源でもあり、過去から現在に至るまでアジアをうるおしてきたことを強調し、チベットは地政学的に極めて重要な位置にあることを指摘しました。
そして、現在チベットは中国に占領されているが、かつては、チベットの側が中国を勝利して領土を占領したこともあり、また、19誠意のイギリスの地図を見れば、明確に独立国としてチベットは記されているとテンジン氏は指摘し、チベットの風景や動物たちの写真とともに、チベットは雪の国として知られているが、自分はインドで亡命者の子供として生まれたので、その風景を見たことはなかった、故郷チベットに入国しようとしたことを語りつつ、チベットの美しい風景の写真を紹介しました。
そしてテンジン氏は、チベットは、中央チベット、アムド地方、カムパ地方にわかれており、自分はカムパ地方の出身で、カムパの人々は戦闘民族で、自分の父親も銃をとって中国の侵略者と戦ったことを語りました。そしてチベット人はその約75パーセントは遊牧民であり、ヤクという牛に近い動物(このヤクという名前は雄を指し、メスはリと呼ばれ、その乳はとても栄養があるということでした)が有名であること、そして実はチベットには多くのストーンヘイジ、石柱があることを指摘しました。

この石柱は、あるアメリカの学者の研究によれば約6万年前に建てられたもので、その通りであれば中国やインドの古代文明よりも古い可能性がある、そしてチベットの石には動物の絵が描かれており、テンジン氏は訳6000年前に書かれたと思しきユキヒョウの絵を写真で紹介しました。そしてチベットの地にはアンモナイトの化石もあり、かつてはヒマラヤさえも海の下にあったことが明らかになっていると、テンジン氏はヒマラヤの古代文明や悠久の歴史を語りました。
そして、チベットの神話では、人間はサルの子供として生まれたことになっている。おそらく世界の神話の中でこのような伝承はなく、ほとんどが、人間は神によって作られた、というものだろうが、これは偶然かもしれないけれど、寧ろ科学的な見地に近いとテンジン氏は述べました。そしてチベット人のDNAは、絶滅した人類に近いものを持ち、それは高地に住むのに適していると述べました。なを、これについては科学雑誌ネイチャーにも記されています。リンク先を紹介しておきます。
「チベット人特有のDNA部分を特定した。この部分はウスチ・イシム人(4万5000年前にシベリアに住んでいた現生人類)と、ネアンデルタール人やデニソワ人、未知のグループなどいくつかの絶滅人類種との類似性が高い。このDNA領域は8つの遺伝子を含み、うち1つは高地への適応に必須であることが知られている。徐はこれら全ての人類種のハイブリッドが、最終氷期極大期の前にチベット高原に住んでいた人々の共通祖先だろうと考えている。」翻訳:粟木瑞穂
リンク→ Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 4
そして、チベット人は遊牧民として帝国を作った最初の民族であること、仏教が入ってくる前にボン教という民族宗教があり、さらに仏教が伝わって以後は、インドにおいて仏教が事実上滅んでしまった後も、様々な経典を守り続けたこと、日本や他国は、確かに科学やテクノロジーにおいてはチベットより優れて発展したけれど、チベット人は、人間の心とは何か、信仰について、人間と自然の存在について、常に内面の問題を考え、それを書き残してきたと誇りをもって述べました。

そして現在のチベットは、中国政府による徹底的な資源乱開発によって美しい山々が崩され、本来遊牧民であるチベット人は、強制的に小さな家に住まわされている、そしてチベットの大地から金、銀、リチウムなどが事実上収奪されている、これはウィグル、満洲、南モンゴル皆同じで、中国で発掘されるレアアースの85パーセントは南モンゴルから発掘されている。そしてチベットのリチウムは、中国のバッテリー製品の65パーセントを占めており、収奪された資源が各民族ではなく、中国政府によって独占され、輸出製品などに使われていることを指摘しました。
また、現在チベットではチベット語の学習がほぼ全否定されており、また子供たちは事実上強制的に寄宿学校に入れられて親と切り離され、そこでは中国語だけが教育されている、そして、中国軍はチベット各地で毎日のように軍事訓練をしてチベット人を威圧しているけれども、心あるチベット人は、中国人は暴力しか信じるものはないのか、と寧ろ馬鹿にしているとテンジン氏は述べました。
そして、チベット人は暴力を行使していないけれども、これまで絶え間なく独立運動、民族自決権のための運動を続けてきた。しかし、世界は中国との貿易や経済関係だけを重視し、事実上、チベットの犠牲を看過していることをテンジン氏は批判しました。
そして日本とチベットとの関係について、チベットの国旗のデザインにも日本人が関係していたこと、ダライラマ13世時代、チベットに近代的な軍隊を創ろうという試みがあり、それにも日本軍人が協力していたことをテンジン氏は指摘し、そして、古代のようにもしも全世界が海中に沈むような現象が起きても、たぶんチベットは世界の陸地として残る、その時のことを考えれば、日本はぜひチベットを支援しほしい、とユーモアを含めた言葉で講演を結びました。

【第二部】
その後質疑応答を受けた後、第二部、アジア各民族の訴えに集会は移りました。今回は、参加がかなわずメッセージを寄せてくださった民族も多いため、そのメッセージは全文を最後に掲載いたします。
まず、前国会議員の長尾敬氏が挨拶に立った後、アジア自由民主連帯協議会常任副会長のイリハム・マハムティ氏が登壇。イリハム氏は、国連も、2023年、ウイグルにおける中国の人権弾圧を人道に対する罪として認め、ウイグル問題は確かに世界中で知られるようになった、しかし、知られたことと、その被害者が救済されたこと、問題が解決した琴とは違う。ウイグル問題は何一つ解決していないと述べました。
そして、ウイグル人たちが求めているのは何も特別な権利ではない、自分たちの民族の言語で語り、学び、信仰の自由を持ち、自分たちの人生は自分たちが選択するという、当たり前のことを求めているに過ぎないが、そのすべてが奪われてしまっていると述べました。
さらに、このような問題は大国間の取引で解決されるものではない、確かに平和は大切だが、独裁政権の人権弾圧やジェノサイドは決して感化されてはならない、人権は政治や経済の取引の問題ではない、中国だけではない、香港、カンボジア、ミャンマー、北朝鮮のいずれにおいても同様に尊重されなければならない。私たちは今後協議会として、①事実を告知していく、被害者の声を伝える②現在の知識や関心を行動に、具体的な政策決定につなげていく③各民族が、お互いの問題を共通の課題として取り組み、普遍的な人権運動、民主化運動として展開していく、この3つを実現していきたいと述べました。
続いて同じく常任副会長で、クリルタイのオルホノド・ダイチン氏が登壇。ダイチン氏は、現在南モンゴルが置かれている人権弾圧とともに、中国の民族団結進歩促進法制定以後、さらにさまざまな問題が起きていることを述べました。
一例として、自分自身やクリルタイのフェースブックが現在使えない状態になっていること、それはフェースブックからは、ある新聞社から無断で記事が引用されているという抗議が来たため停止していると報告された。しかし、実際その新聞社に問い合わせたところ、担当者はそんな講義などしていないと答えている。もちろん、これは単なる愉快犯の反抗かもしれない。ただ、実際このような妨害を受けていることは事実だと報告しました。SNSが大きな武器の一つであった南モンゴル運動がその力を不当に奪われていることは残念ですし、愉快犯であろうと、また妨害活動であろうと許しがたいことです。
そして、当日参加された香港の練乙錚氏が司会者の紹介を経て登壇、練氏は、自分は香港の民主化や独立を唱え、香港政府から指名手配された身であり、そんな自分を受け入れてくれた日本に感謝すると述べた後に、ここ日本で、香港人たちの連帯のために尽力していることを報告しました。錬氏は香港有数の経済学者であり、中国の共産党独裁体制や、そのデマの流布などを常に批判してきています。
各民族の訴えの後、協議会の滝川組織局長により、本日の決議文が朗読され、拍手によって承認されたのち、集会は午後4時40分に閉会いたしました。
【第16回アジアの民主化を促進する東京集会 決議文案】
現在、アジア、そして世界の情勢は極めて複雑な状況を呈している。移民問題、民族問題、ナショナリズムとグローバリズムの対立、民主主義国内部でも進みつつある分断など、様々な問題に私たちは直面している。
だが、そのような時代であるからこそ、自由、民主主義、法治の原則、そして民族自決権という人類が様々な時代を経て共有してきた普遍的な理想を見失ってはならないはずである。
しかし、隣国中国は、今年7月、民族団結進歩促進法というこれら普遍的な理想を真っ向から否定する法律を施行した。この法律は、我が国の議員連盟始め、世界各国の政治家や有識者が批判しているように中国内の民族ジェノサイドと、国境を越えた弾圧の双方を法的に正当化したものである。しかも、中国国民以外の人間が、中国政府のみなす「民族分裂行為」を言論や活動として行った場合は国境を越えて罰することを正当化している。 すでに他国の主権をもこの法律は踏みにじろうとしているのだ。
この中国の姿勢は、世界の、特にアジアの独裁国家にも悪しき影響を与えている。国外で民主化運動を行っている自国民の家族を脅迫してその運動を妨害する事件が横行しており、国境を越えた弾圧は、民主主義諸国内部の言論にも封殺・干渉が行われているのだ。
私たちはこのような事態を看過することはできない。様々な独裁国家が悪しき連帯によって自由と民主主義の敵となっているこの時代にこそ、アジアの民主化と民族自決権確立が実現する日まで、粘り強く活動し訴えていくことをここに誓う。
令和8(2026)年9月26日
第16回アジアの民主化を促進する会参加者一同
【各民族メッセージ】
各民族から寄せられたメッセージです、当日は全文朗読はできなかったので、こちらには原則全文を記録として掲載します(ただし、カンボジアは外務省宛の要請文であること、またシャーカー氏のメッセージは三浦の責任で要約したものであることをお断りしておきます)。
①台湾:(当日、在日台湾同協会多田恵氏代読)
在日台湾同郷会を代表し、アジアの自由と民主主義を守るために活動されている皆様に、心からの敬意を表します。
本来ならば、私たちもこの場に参加し、皆様と直接、連帯の意を表したいところですが、やむを得ない事情により、今回は出席することができません。そこで、私たちの思いをこのメッセージに託してお届けいたします。
現在、台湾をめぐる情勢は極めて重大な局面にあります。
中国共産党は、台湾を中国の一部とする立場を一方的に主張し、台湾に対して政治的、経済的、外交的、そして軍事的な圧力を継続しています。台湾海峡における軍事的威圧を含め、こうした圧力は、台湾の人々が自らの将来を自由に選択する環境に重大な影響を及ぼすものです。
私たちは、台湾の将来を台湾人民の意思とは無関係に決定することを認めることはできません。
また、中国共産党による政治的影響力は、中国国内にとどまらず、海外にも及んでいます。海外在住者に対する監視や威圧、反対意見を持つ人々への越境的な圧力などが国際的に指摘されています。
これは台湾だけの問題ではありません。中国共産党による一党支配と、その政治的・経済的・軍事的影響力を国外にまで拡大する政策は、アジア各国の主権、民主主義、人権、言論の自由、そして法の支配にも関わる問題です。
私たちは、特に次のような行為に重大な懸念を表明します。
第一に、台湾に対する軍事的威圧と、台湾併吞を目的とする圧力。
第二に、経済力や外交力を背景として、他国の政治的意思決定に影響を及ぼそうとする行為。
第三に、海外に暮らす人々に対する監視、威圧、政治的圧力などの越境的な弾圧。
第四に、権威主義的な政治体制や価値観を、経済的・政治的影響力を通じてアジア各地に拡大させることです。
私たちは、これらを単なる二国間の問題として捉えるべきではないと考えます。アジアにおいて、一つの大国がその巨大な軍事力や経済力を背景に、他国や他地域の政治的選択に圧力を加える状況が続けば、各国の民主主義と主権、そして市民の自由な意思決定に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
ここで明確にしておきたいのは、私たちが批判しているのは中国の人々ではないということです。中国の人々にも、自由、人権、民主主義、そして自らの未来を選択する権利があります。
私たちが問題としているのは、中国共産党による一党支配、その覇権的な対外政策、台湾への併吞圧力、軍事的威圧、そして国境を越えた政治的弾圧です。
台湾の未来を決めるのは、台湾人民自身でなければなりません。
そして、アジア各国の未来を決めるのも、それぞれの国と地域の人民自身でなければなりません。
われわれは、「台湾の未来は、台湾人民の自由な意思によって拓かれる」という信念を、これからも堅持してまいります。
そして同じく、「アジア国家の未来は、アジア人民の自由な意思によって拓かれる」と考えています。
アジアの平和と安定を守るためには、軍事力や経済力によって他者の意思を左右するのではなく、各国が主権と民主主義を尊重し、対話と法の支配によって問題を解決することが重要です。
在日台湾同郷会は、アジアの自由、民主主義、人権、そして法の支配を守るという理念において、アジア自由民主協議会の皆様との連帯を表明いたします。
皆様の活動に心から敬意を表し、今後の取り組みに連帯の意をお送りします。
在日台湾同郷会 会長 王紹英
②香港:アリック リー 代表理事 レイディー・リバティー香港
本日は皆さまとこの場をご一緒できず、大変申し訳ありません。
今日は、香港から届いた、ある声についてお話しします。
今月9月11日、香港の裁判所は、すでに解散した香港市民支援愛国民主運動聯合会、通称「支聯会」の元幹部に判決を言い渡しました。支聯会は、1989年の天安門事件をきっかけに設立された団体です。以来30年以上にわたり、香港のビクトリア公園で「六四」を追悼するキャンドル集会を開催してきました。
その活動理念は、五つの綱領に示されています。
民主運動参加者を釈放すること。
八九民主化運動の名誉を回復すること。
虐殺の責任を追及すること。
一党独裁を終わらせること。
そして、民主的な中国を建設することです。
しかし、香港国家安全維持法の施行後、この理念、とりわけ「一党独裁を終わらせる」という主張が、国家政権の転覆を扇動するものとされました。
8月21日、元主席の李卓人さんと元副主席の鄒幸彤さんに有罪判決が下され、9月11日、李卓人さんは禁錮7年、鄒幸彤さんは7年3か月、先に罪を認めた何俊仁さんは5年2か月を言い渡されました。団体としての支聯会にも、150万香港ドルの罰金が科されました。
裁判所自身、この事件には暴力も、暴力による威嚇もなく、具体的な実行方法や日程も示されていなかったと認めています。それでも、民主主義を求める理念と、それを人々に伝え続けた行為に、重い刑が科されたのです。
今日、私が最も皆さまと分かち合いたいのは、刑期の数字だけではありません。鄒幸彤さんが法廷で語った言葉です。
彼女は政治的権力を持っていません。軍隊も、警察も、巨大なメディアも持っていません。2021年から自由を奪われ、鉄格子の内側に置かれ、パソコンもインターネットも自由に使えません。
それでも、彼女が獄中から発した言葉は、壁を越え、国境を越えました。陳述は翻訳され、世界各地で共有されました。そして、この裁判は、日本のテレビ朝日やニューズウィーク日本版をはじめ、AP通信、イギリスのガーディアン、ドイツ・ウェレ、台湾の中央通信社など、世界各国の主要メディアで報じられました。権力を持たない一人の囚人の言葉が、国家の宣伝よりも遠くまで届いたのです。鄒幸彤さんは、こう語りました。
「206ページの判決文が、繰り返し述べていることは、結局、民主主義を追求することが罪だということです」
そして、こう続けました。
「法律は、いかなる人の思想も支配することはできません。法律が良心に逆らおうとするとき、敗れるのは法律です。正当性を失うのも法律です」
法廷では、彼女の発言が国安法指定裁判官によって何度も遮られ、用意した陳述を最後まで読み上げることができませんでした。それでも彼女は、自分の信念について減刑を請い、謝罪することを拒みました。
「自分が信じるものについて許しを請い、謝罪することは、最も偽善的な行為であり、同じ信念を持つすべての人への侮辱です。だから私は、そうしません。そうすることはできません」
彼女は、独裁が恐怖や憎しみによって人々を支配しようとしても、それより強い力があると語りました。
「平等と正義への信念、人間性と真実への尊重は、憎しみよりも強く、より長く続く力です」
そして最後に、こう宣言しました。
「もし法律が私たちの信念を受け入れられないのなら、私は良心を裏切る人間になるより、犯罪者になることを選びます。運命に屈しないすべての香港人とともに、この未完の民主への道を歩み続けます」
私は、この言葉こそ、越境弾圧に対する最も力強い答えの一つだと思います。
権力は、人を閉じ込めることができます。パソコンを奪い、発言を遮り、団体を解散させることもできます。しかし、真実を求める人間の良心まで投獄することはできません。
鄒幸彤さんの陳述は、次の四行で結ばれています。
「ろうそくの光は、海のように広がる。
人々の心は、大きな波となる。
身を砕いて岸を打ち、
不正が止むまで、決して止まない」
今日、私たちがここで彼女の言葉を語ること自体が、その言葉が投獄されていない証拠です。
私たちもまた、香港を忘れません。六四を忘れません。そして、自由と民主主義を求める人々の声を、孤立させません。
ありがとうございました。
③王戴(民主中国陣線) 近衛義成(銭一凡)氏代読
第16回 アジアの民主化を促進する東京集会」の開催を心よりお祝い申し上げます。
今年7月に中国で施行された「民族団結進歩促進法」は、国内の諸民族の文化と自治を圧殺するだけにとどまりません。この法律の最も邪悪な点は、中国国外の組織や個人、つまり私たちのような活動家だけでなく、それを支援する日本人も含む「外国人」までも処罰の対象とする「域外適用」を明記している点です。 これは、世界のどこにいても中国の基準で罪に問うという、国際社会の主権と自由に対する重大な侵害です。
この悪法を盾に、中国共産党による越境弾圧は今、極めて凶悪な新段階に入っています。彼らは日本国内に「海外秘密警察」の拠点を張り巡らせるだけでなく、日本の「反社会勢力」や暴力的なグループとも裏で結託し、私たちに対して直接的な脅迫や執拗な妨害工作を行っています。 法律の隙間を突き、暴力と恐怖、そして法律の武器化によって、外国人をも含むすべての人の口を塞ごうとしているのです。
しかし、このような卑劣な脅迫に私たちが屈することは絶対にありません。彼らが暴力と秘密警察、そして悪法の網を広げるのであれば、私たちはそれ以上の固い結束と、国境や民族、さらには国籍をも越えた連帯で立ち向かうのみです。
本日、私は会場に伺うことができませんでしたが、メッセージを託した近衛義成(銭一凡)氏、そして会場の皆様と共に、アジアに真の自由と民主主義を取り戻すまで全力で戦い続けることを誓います。本日の集会が、新たなる脅威に立ち向かう強固な連帯の場となることを心より祈念いたします。共に戦いましょう!
④ミャンマー:ティン・ウィン
ご登壇者の皆様、同僚の皆様、そして友人の皆様、本日は直接会場にお伺いできず、誠に申し訳ございませんが、心よりご挨拶申し上げます。このメッセージを通じて皆様と連帯の意を共有できる機会をいただき、深く感謝しております。
2012年よりメンバーの一人として活動してまいりましたが、自由、民主主義、そして人間の尊厳を支持するためにアジア各地の人々を結集させようとする、私たちの継続的な取り組みを深く尊んでいます。三浦氏、主催者の皆様、そして献身的なご尽力により本集会を実現してくださったすべての方々に、心からの感謝を申し上げます。
また、チベットからご来場のテンジン・ツンドゥエ氏をはじめ、それぞれのコミュニティの経験や願いを共有してくださる皆様を心から歓迎いたします。互いに耳を傾け合うことは、永続的な連帯を築く上で不可欠です。
私たちの国や人々には、それぞれ異なる歴史、文化、そして闘いがあります。しかし、私たちは一つの根本的な信念を共有しています。それは、すべての人が恐怖なく生き、自由に発言し、自らの言語や文化を守り、自らの未来を形作ることに参加する権利があるということです。これらの権利は、すべての人に平等に属するものです。
本日ここに集うにあたり、率直に発言できない人々、信念ゆえに投獄された人々、故郷を追われた人々、そして今も正義を待ち続ける家族たちのことを思い起こしましょう。彼らの声こそが、私たちの活動の核心であり続けなければなりません。
私たちの連帯は、この会議の枠を超えて広がっていかなければなりません。信頼できる情報を共有し、迫害に直面している人々を支援し、民主的な制度や市民社会が彼らの声に耳を傾け、対応するよう促すことで、私たちは力になれるのです。自由を求めて闘う人々が、忘れられたり孤独を感じたりすることがないよう、私たち一人ひとりに果たすべき役割があります。
日本の友人や支援者の皆様、こうした声が届き、国境を越えた友情が育まれる場を提供してくださり、ありがとうございます。
本日は皆様の場にお集まりできませんが、私たちの共通の大義に対する私の決意は揺るぎません。この集いが、私たちの理解を深め、協力を強め、すべての人にとって自由、正義、平和が実現可能なアジアを築くという決意を新たにするものとなりますように。
連帯と温かい思いを込めて、
ティン・ウィン
南アジア研究センター 客員研究員
国民民主連盟(ミャンマー)元調査局員
⑤カンボジア;
日本国外務省宛て声明文
件名:平和、正義、カンボジアの主権および民主的権利に対する日本の支援を求める要請
外務大臣閣下
日本政府関係者各位
関係者の皆様
私たちは、カンボジア国民、市民社会の代表者、および日本在住のカンボジア人コミュニティのメンバーを代表し、ここに日本国外務省に対して本声明を謹んで提出いたします。
カンボジア・タイ国境紛争から1年を迎えるにあたり、私たちは、同紛争が民間人、カンボジアの領土的一体性、地域の平和、そしてカンボジアとタイ両国の国民間の関係に及ぼし続けている影響について、深い懸念を表明します。
この紛争により、民間人の避難、住宅や公共インフラの破壊、文化・宗教施設への被害、生活基盤の混乱、そして国境地域の住民が現在も不安定な状況に置かれていることが報告されています。
領土への侵入、軍事的占拠、民間地域に影響を及ぼす攻撃、ならびに国際法への違反に関する申し立てについては、独立性、公平性および透明性を備えた形で検証・調査されなければなりません。
カンボジアとタイは隣接する国家であり、両国の国民は平和に共存する権利を有しています。私たちは、両国間の敵対や対立を望んでいるのではありません。
私たちが求めているのは、国際法、国家主権の尊重、民間人の保護、そしていずれの当事者によるものであっても、違反行為について責任を明らかにすることに基づいた平和的な解決です。
このため、私たちは日本政府に対し、カンボジアおよびタイとの長年にわたる関係と外交的影響力を活用し、以下の措置を支持していただくよう謹んで要請いたします。
第一に、カンボジアの主権と領土的一体性を守ること
カンボジア領内で活動していることが確認されたタイ軍部隊については、その撤退を求め、カンボジアの主権を侵害するあらゆる行為の停止を求めます。
また、両国政府に対し、停戦を遵守し、さらなる軍事的エスカレーションを回避するとともに、信頼性のある国際的な監視メカニズムに協力するよう求めます。
第二に、国際的な法的メカニズムを通じた平和的解決を支持すること
私たちは、カンボジア政府に対し、国境紛争に関して利用可能な適切な国際的法的手段を追求するよう求めます。その中には、管轄権に関する要件が満たされる場合、**国際司法裁判所(ICJ)**における手続も含まれます。また、**国際刑事裁判所(ICC)**の管轄権の範囲内にある戦争犯罪その他の犯罪の疑いについて、信頼できる証拠を提出することも支持します。
これらについて行われるいかなる調査・審査も、独立かつ公平に実施され、責任を負うすべての当事者の行為を対象としなければなりません。
海洋境界に関する紛争についても同様に、**国連海洋法条約(UNCLOS)**に従い、平和的な手段によって解決されるべきです。
私たちは日本政府に対し、カンボジアとタイの双方がこれらの国際機関と協力するよう促すとともに、武力ではなく、国際法と外交を通じて紛争を解決するよう働きかけることを謹んで要請します。
第三に、拘束者、収容者および避難を余儀なくされた民間人を保護すること
私たちは、紛争に関連して不法に拘束されている可能性のあるカンボジア軍関係者または民間人について、国際法に従った人道的な処遇と解放を求めます。
また、避難を余儀なくされたカンボジアの家族が、本人たちの意思に基づき、安全かつ尊厳を保った形で故郷に戻ることができるよう、必要な措置を講じることを求めます。
国際的な人道支援機関が、被害を受けた地域、拘束されている人々、その他の脆弱な立場にある人々に対して、妨げられることなくアクセスできるようにすべきです。
さらに私たちは、表現の自由、平和的集会、結社、政治参加などの権利を行使しただけの理由で拘束されているカンボジアの良心の囚人(prisoners of conscience)およびその他の人々について、即時かつ無条件の釈放を求めます。
第四に、カンボジアにおける自由で公正な選挙を支持すること
民主主義、正義、人権の尊重がなければ、持続的な平和を実現することはできません。
したがって私たちは、日本政府に対し、外交関係および開発協力を通じて、カンボジアにおける真の政治的自由の回復を促すよう要請します。
これには、政治犯の釈放、野党および独立した市民社会が活動できる空間の回復、報道の自由、そしてすべての政治指導者と国民が安全に参加できる、信頼性があり、包括的で、自由かつ公正な選挙を実施するための環境の確保が含まれるべきです。
日本はカンボジアにとって最も重要な開発パートナーの一つであり、1991年のパリ和平協定以降、平和、復興、民主的制度、法の支配を支援する上で、重要かつ高く評価される役割を果たしてきました。このような歴史的背景から、日本の発言は特別な重要性を持っています。
私たちは、日本政府に対し、地域の平和、カンボジアの主権、民間人の保護、人権、そして民主主義が危機にさらされている状況において、沈黙することのないよう謹んで要請します。
私たちの要請は明確です
1. カンボジアの領土的一体性を侵害するあらゆる行為の即時停止を支持すること。
2. ICJ、ICC(法的に適用可能な場合)、およびUNCLOSの枠組みを通じた平和的解決を促すこと。
3. 民間人を保護し、拘束された人々に対する人道的な処遇と、法に基づく適切な解放を確保すること。
4. 良心の囚人の釈放を支持すること。
5. カンボジアにおいて、真に自由、公正、かつ包括的な選挙を実現するための環境づくりを支援すること。
私たちは、カンボジアとタイの間の平和を支持します。私たちは、民間人の保護を支持します。
私たちは、国際法に基づく正義を支持します。
そして私たちは、すべての国民が自由、安全、平等、そして尊厳をもって暮らすことのできる、民主的なカンボジアを支持します。
私たちは、日本政府に対し、カンボジア国民とともに立ち、平和的、合法的かつ公正な解決の実現に向けて、その外交的影響力を活用することを謹んで要請します。
ご理解とご検討を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
ありがとうございました。
⑥バングラデシュ:プロヴィール・ビカシュ・シャーカー
過去40年間にわたり、日本は中国に対して経済援助や技術協力を提供してきた。これは主に、日中間の政治的・植民地的な損害に対する補償(償い)として、ODA(政府開発援助)の枠組みを通じて行われたものである。率直に言えば、第二次世界大戦中の日本軍による人命や財産の損害に対する賠償として、日本は4大にわたり膨大な援助と協力を提供してきた。同時に、1972年の国交正常化以来、日本政府は両国の将来の発展と親善関係を強化するため、日本の第一線の大企業の投資を後押ししてきた。したがって、中国の資本主義的な台頭は、本質的にこの歴史的背景から生じたものである。中国の軍事政権は莫大な富を得て、軍事費の予算規模を驚異的なスピードで増大させ続けている。
しかし、極めて遺憾なことに、中国はこの台頭の背後にある日本の多大な貢献を、今日に至るまで認めるどころか、感謝の言葉さえ口にしていない。それどころか、今なお過去の行為を引き合いに出して日本を批判し続けている。
今日、このような状況において、中国はアジアの過去の歴史と、西欧帝国主義によるアジア侵略の歴史を思い起こさねばならない。西欧の白人帝国主義勢力は、数百年にわたりアジアの国々と民族を不当に支配・搾取し、多くの人々を理不尽に殺害し、計り知れない富や財宝を強奪して自国へと持ち帰り、自国の発展を遂げた。当然、中国もこの搾取の被害者であった。香港がどのようにしてイギリスに占領されたか、中国は決して忘れてはいないはずだ。アジアの人々は、西欧の帝国主義勢力から損失以外の何ものも得られなかった。 そして、第二次世界大戦時、日本の台頭と貢献によって、それまで植民地支配下にあったアジア全体が解放に向かい、長年搾取され、虐げられ、苦しんできた貧しい民族たちが独立を果たした。これは揺るぎない現実であり、歴史的事実である。
中国には、その歴史や日本の役割を否定する力はない。もしそれを否定するならば、それは中国にとって「大いなる裏切り」に等しい。 さらに中国は、自らがアジアの一国であることを自覚しなければならない。
今やアジア大陸のより大きな結束と発展を中心に据え、発展したアジアのヴィジョンのもとに、経済的に一つの「ユニオン(連合)」が設立されることが不可欠である。そこでは、地域的な経済力、社会の平和、近代教育の発展、そして多様な文化の豊かさが維持される。教育や文化の交流、自由な往来、通信、そして共同の集いが存在する場所である。 当然、中国もその外にいるわけではなく、外にいるべきではないのである。(文責;三浦)