緊張高まる「政治舞台」=習主席礼賛あふれる-言論統制一段と・中国全人代

發佈時間 : 2016-3-17 00:54:57

【北京時事】中国の全国人民代表大会(全人代)が16日に閉幕した。習近平共産党総書記(国家主席)が2月、官製メディアに「党の代弁者になれ」と指示したことを受け、全人代代表の発言や官製メディアは「習氏礼賛」であふれ、異論を唱えれば、文章はインターネット上から強制的に削除された。「習氏はもはや称賛一色でないと不安なのだろう」(改革派大学教授)との見方も強い。「習主席にならえ」という掛け声の下、内外に「共産体制の優越性」を誇示する政治舞台で、言論統制は一段と強まり、緊張が高まっている。
◇ネット文章相次ぎ削除
「全人代と全国政治協商会議(政協)は国家の重要問題を討議し、建設的な意見を提出するものだ。しかし、ある事件の影響で民衆は当惑し、話したがらない。こんな雰囲気だ」。政協委員の蒋洪・上海財経大学教授は3日、中国ニュースサイト・財新網の取材に語った。
「ある事件」とは、習主席のメディア統制発言に異を唱えた企業家・任志強氏が、政府系メディアから集中攻撃を受け、中国版ツイッター「微博」を強制閉鎖された問題を指す。蒋氏は「全人代は(政府を追認する)ゴム判議会、政協は(飾りの)花瓶機関だと言われ、私本人も切実にそう感じるが、言うべきことは言わなければならない」と訴えた。
しかし、思い切った蒋氏の発言を掲載した文章は削除され、閲覧不能になった。蒋氏は5日、再び財新網の取材に「(文章削除の措置は)とても恐ろしい。違法な内容はどこにも見られない」と再び発言。すると、この記事も削除された